3月5日 デリー〜ジャイプール
10:00 マンシー氏が迎えに来る。本日はジャイプールに移動する。
車は時速80キロ程度で走っているのだが、ほぼ最高速度だと思われる。他の車を追い越していく感じ。追い越すときには「追い越すぜ」という意思表示としてブザーを鳴らすらしい。それで常時あちこちでブザーが鳴り続けている状態なのでうるさい。
IT都市として整備されているグルガオンを通過。タワマンとか大型ビルがバンバン建設中。
デリーからジャイプールへは高速道路が整備されている。しかし動物や歩行者が平気で侵入してくるので怖い。
案の定事故が発生している!
バスのフロントが大破しているよ…。
高速道路を旗持って練り歩く人々がいる。
運転手のマンシー氏に尋ねたら、彼らはクリシュナ祭りに向けて歩く行をしているそうな。一週間くらいお遍路さんのように歩きまくるらしい。仮設テントに寝泊まりしながら。けっこう楽しそう。
我々のインド滞在最終日はホーリーに当たるという事も判明。ホーリーは色水や粉をかけあうインド最大の祭である。
2時間ほど走ったところで休憩。
サービスエリア的なレストランと売店とトイレがある施設。こういう場所では必ずトイレチップが必要なので10ルピー程度の小銭が必須。チップを渡すとうす〜いチリ紙をくれるけど、一般日本人の感覚だとコレでは不足だと思うのでティッシュは必携です。紙はゴミ箱に捨てるのが基本らしいけれど、場所によってトイレに紙を流すように指示される事もあった。ゴミ箱が置いていないことも多いし、水が流れないことも多い。結局、ティッシュとゴミ持ち帰り用の密閉ビニール袋まで所持するのが完璧な対策かも…。
ヤギをたくさん連れた少年が歩いていく。
高速道路ですからね。事故にあいそうで心配。
20分程度の休憩後、車に乗り再びジャイプールに向かってひた走る。
デリーではノラ牛を見かけなかったんだけど、郊外の街にはたくさんいるね〜。牛が高速道路に入ってきて急ブレーキをかける局面も。
この時に気がつくべきであった。マンシー氏がややスピードを出しすぎる傾向がある事に…。旅の後半で死にかけることになるとは、この時にはまだ予想していなかった。
ジャイプールに近付くと地形が変わってくる。乾いた石っぽい山が増えてくるのだ。
デリーから5時間程度でジャイプールに到着した。走行距離は、だいたい260キロ程度。日本の高速道路だったらどうってことない距離だけど、インドの高速道路は障害物が多いしヒヤヒヤするしうるさいので疲れる。
まずはインド旅のメイン目的でもあるGem palaceへ!
コーフンして写真を撮り忘れたので、公式HPの画像を拝借しました。
表の入り口が閉鎖されているので閉店かと思ったら、裏口から入れてくれた。防犯上そういう風にしているのかもしれない。
店内には他のお客さんはいなくて、イギリス人っぽい白人の若い女性が対応してくれた。この女子が全くやる気なくて、私が指輪類を吟味している間、退屈そうに貧乏ゆすりしたりするのだ。「同じデザインで別の石を使ったものはないですか?」と尋ねたら、出ているものが全部だと言う。
マリー・エレーヌ・ドゥ・タイヤックのファンなので、似たようなデザインのものを安く買えるのではないかと期待して来たんだけど、全然欲しいものがなかったよ。タイヤック風のデザインもあるんだけど、なんかゴツいんだよね。石も地味な色のものが多くて、ディテールの作りが粗雑なものも多い。値段は半貴石ならだいたい10~20万程度。タイヤックの半額以下だと思うけど、タイヤック、ダテにブランド料取ってないなあ、と思い知らされた。
伝統的なインド風ジュエリーはギラギラで重い感じのものが多くて、そちらもやはりそそられない。イギリス人女子に「決められないので、また来ますね」とお伝えするとなぜか嬉しそうに「高いものだから一目で決められないのは当然よ」的なことをおっしゃり、初めて感じの良い笑顔を見せてくれた。売りたくないのか??
ジャイプールにGem palace目当てで行く女性は多いと思うけど、あまり期待しない方がいいかも。運が良ければいいものに出会える可能性もあるけど、ダメもとで行くことをオススメします。
なお、ジャイプール最終日に行ったMortobelloという宝石屋はめっちゃ面白かったので、そちらはオススメだよ!
Gem palaceを出た後、すぐそばにあるindian coffee houseへ。戦後すぐに出来た老舗喫茶店である。昨日デリーで行ったUnited coffee houseみたいな小洒落た店を想像していたんだけど、こ、これは…?
運転手のマンシー氏が一緒に探してくれたから発見できたけど、ボロい細道の奥にあるので、分かりにくい。表通りにはこの看板だけ出ているので、探してみてね。
細道を入ると店舗がある。しかし想像とだいぶ違う。ガイドブックにやたら綺麗な写真のせるのやめたほうがいいよね。こんな店だと思わなかったぞ。
薄暗い蛍光灯が灯る店内は、ローカル感満載。ガイジンは我々だけだし。しかも私が大嫌いな某虫が視界の端に映った…。
それでも気を取り直して卵ビリヤニとフレンチトーストとコーヒーを頼んだよ。昭和インド的なモサい美味しさであった。スタッフもきちんとしている。
目が慣れてくると、どうやら店内にいるインド人たちはアッパークラスっぽい。洋服を着た女性が多いし、わたしをチラチラ見ている子供たちはパリっとしたシャツを着ている。
トイレに行ったらレトロなインド式で、レバーをひねったらそれは蛇口であり、水がドバーッと出てきて怖かった。しかも男女を分ける座席などもあるのにトイレは男女共用。インド人オサーンが手を洗っていたのでそそくさと出て行こうとしたら「手を洗いなさい」と叱られたよ。
最初びっくりしたけど、結構いい店だった。
インド旅のメイン目的の一つが、ジャイプールでラージマンディールRaj Mandirという老舗豪華映画館を訪問する事。
良い席で観たいので、明日のチケットを本日のうちに買っておくことにする。
建物の左側面に切符売り場がある。明日の18;30の回のダイヤモンド席ください、と話していたら、背後にいた上品なインド人オサーンが「その回はヒンディー語映画だよ。ヒンディー語分からないんじゃない?」と親切に教えてくれた。さっきのカフェもそうだけど、インド人のオサーンはわりとお節介焼きなのかな。いずれも上品な人たちで詐欺師とか痴漢とか、そういう気配は皆無。
疲れたので、もうホテルに行こうと思っていたんだけど、マンシー氏が「近くにみんなが行きたがるラッシー屋があるよ」と教えてくれたので、有名なLassi waraに立ち寄った。
店舗にものすごくハエがたかっていてビビった。ここで食あたりすると旅程が混乱するのでちょっと迷ったけど、このエキゾチックな風貌には抗えない。
味はまあヨーグルトなんだけど、ヌルヌル、サラサラ、ゴロゴロ、といった食感が混ざり合っていて面白い。大小2サイズあって、小さい方は1杯10ルピー。
陶器のコップに入っている。これは使い捨て。可愛い!もったいない!でもいい!
こんな無自覚な贅沢はもうすぐ消滅するんだろうなあ。あと数年も経ったら絶対プラコップになるよ。
このコップがとても気に入ったので、マンシー氏の分までもらってホテルに持って帰った。
そしてティッシュで梱包してタッパーに入れて日本まで持って買ったよ!
旅行に行く時はいつも大きいタッパーを持参している。割れやすいものとか液体を持って帰る際にすごく便利です。
ジャイプールのホテルはサモード・ハベリSamode haveli。
19世紀前半に建てられた貴族の邸宅ホテル。2泊で8万円近くしたので、かなり高級なホテル。しかしお風呂の排水がつまりやすかったり、電灯がつかなかったり、管理面でそんなに高級感はなかった。朝食は美味しかった。
でも、ここは建築全体が骨董品なので、そのオーラはすごい。宿泊者は、文化財保護のためのパトロンになったと考えるべきかも。
ドアの鍵が南京錠なので開け閉めが面倒。
夕飯はルームサービス。
まずくはないけど、普通。やはりデリーのクラリッジズホテルのインド料理はハイレベルだったんだと実感。
柱が割れている。お行儀のいい客ばかりじゃないだろうから、子供が蹴ったり登ったりしてしまう事もあるんじゃないだろうか。
インドで驚いたことの一つが、ホテルの電化製品に日本製が多いこと。いまどき世界中どこに行ってもLGがsamsungなのに。日本製の電化製品があると嬉しい。
後日わかったことなんだけど、どうやらインド人は中国人が嫌いらしい。政治的に敵対しているし。観光地にも中国人がほとんどいないのだ。そのため、観光地があんまり混雑していない。今やどんな秘境に行っても観光客の8割は中国系だからね。
すごくでかい大理石の浴槽。しかしなんか怖いのでお湯を張って浸かる気にはならなかったよ。
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今までホテル予約サイトで100泊以上予約しているけど、hotels.comが95%くらいの確率で最安。10泊すると10泊の平均価格分が11泊目の予約で割引されるので、事実上表示価格の10%オフなのだ。
最後の予約から1年以上経つと失効するので、年に1回以上旅行する人向き。