中南米旅行 2017/8/17

〜旅程〜
成田
ロサンゼルス
マイアミ
グアヤキル
サン・クリストバル島(ガラパゴス)
ガラパゴス・レジェンド・クルーズ
サンタ・クルス島(ガラパゴス)
キト
メキシコシティ
ハバナ←現在地
ロサンゼルス
成田

8/17
朝食を食べるついでに、最上階にあるらしいレストランを見に行こうと思ったのだがエレベーターが上に登ってくれない。意味が分かりますか?エレベーターが壊れていて、希望階に行けるかどうかは運任せなのですよ。

修理する際に、ありあわせのボタンをはめてしまえ、というのもどうかと思うのだが、ボタン割れるほど激しく叩く奴なんなの…?

今日は旧市街を歩いて散歩してみようと思う。ホテルが旧市街のはずれにあるので、その周辺はどこでも徒歩で行ける。

思ったより物価が高くて、空港で最初に両替した200cucがなくなりそうなので、ホテルの近くのATMを利用してみた。キューバに限らないけど、海外のATMは壊れていることも多いので、銀行が営業している時間に銀行付属のATMを利用したほうがいいよ。万が一カードが吸い込まれたりしても銀行の付属ATMならすぐに助けを求めることができるので。
治安が良いので、お金の引き出しはそんなに怖くない。3人ほど並んでいて、最後尾のじい様が、私が最後尾だ、と教えてくれたので後ろに並んだ。ATMは何の問題もなく機能して、ちゃんとお金を引き出せた。意外とまとも。



ところで、キューバにはすごくオシャレでカッコイイお姉さんがよくいる。だいたい黒人寄りの種族で、いわゆるモードとは無縁の独自スタイルがキマっている。こんなに物資がないキューバのどこで服買ってるんだろう?キューバンではなくて音楽留学しているアメリカ人かもな。
日本人って服の着こなしが記号的だよね。こういうコーディネートをする私は「モード系」とか「勝ち組セレブ妻系」とか「リラックス中流層系」とか「ロハス系」とか…。記号としての服をどんな風に取り入れるかで自分のスタンスを表明する感じ。本当はもっと自由に「美しい」と感じた服を着るべきなんだろうと思う。


旧市街のハズレの住宅地を歩いていると、やっぱり原住民に話しかけられる。「カッコイイ帽子だな。お前様は日本人か?何日ここに滞在するんだ?どこに行くんだ?」的な他愛ない会話。普通のカオス国ならこういう輩は詐欺師なのだが、キューバの場合そうでもないらしい。もしかしたら何か魂胆があるのかもしれないが、最後は「じゃあな」で終わる。ただし、なかにはぼったくりバーに誘って高額モヒートをおごらせる輩もいるみたいなのでホイホイついて行かないほうがいいかもしれないよ。


銀座界隈でジョンレノンがあらゆる場所に出没して写真飾られているのと同じように、キューバではヘミングウェイがあちこちに出没している。

La Bodeguitaはヘミングウェイのお気に入りだったモヒートが有名。そういうわけで、とんでもない混雑。道に人があふれかえりとてもじゃないけど入店する気になれん。

たぶんここにいる人、誰1人ヘミングウェイの本読んでないと思うよ。


旧市街観光の中心地、カテドラル広場に到着。

とにかく暑いので600メートルくらい歩くと休憩か必要。広場に面した有名レストランEl Patioでランチがてら休んでいたら、小さい栄養不足っぽいネコたちがやってきた。

時々客がご飯をくれるらしく、物欲しそうにしている。

店の人がご飯をくれている感じではない。ドーラの25%くらいのサイズでたよりない…。
ノラネコが幸せそうな地域は人間も幸せ、というのが私の信念なのだが、このあたりのキューバンはあまり心が豊かではないのだろうか。観光地ど真ん中だからスレているのだろうか。


広場にはジプシーみたいな占い師がいた。


ヘミングウェイがハバナ郊外に家を買うまで住んでいたホテルAmbos mundos。

エレベーターはカゴ型。エレベーター・ボーイにヘミングウェイの部屋が見たい、と伝えるとそのフロアに案内してくれる。


ヘミングウェイの部屋は保存されていて見学できる。ドアの鍵がかかっているが、ノックすると中からガイドさんが現れて1人5CUC徴収した上で簡単に解説してくれる。

25平方メートル程度のこじんまりしたスタジオタイプで、ベッドも小さい。


愛用のタイプライターやヴィトンの鞄や服も展示されている。
冷房もない当時、さぞ蒸し暑く狭苦しかったのではないかな。


ヘミングウェイはねこへんたい。

La Bodeguitaにも近寄れなかったけど、ガイドに載っているような有名店はみんな超混雑していた。チョコレート博物館という有名カフェも混みすぎていたので諦めた。


お土産屋さんもみんな品揃え悪くて、マグネットしか買えなかったよ。

スノードームとか全く見かけない。Tシャツもサイズ展開がなくて、たまたま合うサイズがあれば、という感じ。Habana1791という老舗香水屋があって、そこで何か買おうかと思っていたのだが、芳香剤っぽい香りばかりなのでやめた。良いものを作ろうという熱意がナッシング。
革命ステッカーとかゲバラとカストロが入ったスノードームとか作れば絶対可愛いのに、なんで作らないのかしら。機会損失が多すぎるぞ。とか思ってしまうのは、やはり資本主義的思考なんだろうな〜。

謎の武器博物館みたいなのがあったので入ってみた。入場無料。



ゲバラのライフルが展示されている。我々が熱心にゲバラ銃を見ていたら見張りのおばやんがゲバラ刻印のコインを見せてきた。2CUCで買わないか?と。ゲバラコインは原住民が使う通貨なのだ。原住民通貨と外国人通貨は15倍程度の価格差がある。つまりこのおばやんは10円程度のコインを300円程度で売ろうとしているのだ。お土産として悪くないからけっこう買う観光客いるんじゃないかな。私はコインには興味がないのでお断りした。


地図を見ると、巨大な城のようなものが近くにあるようだったので、接近してみた。するとそれは本当に山のような要塞だった。この暑さの中、あそこまで歩く気になれないので、ここで引き返すことにする。



帰り道、美味しそうなアイスクリーム屋があったので入ってみたら、何と冷房が効いている!このクソ暑い中どの店もオープンエアーなので、生き返る気がしたよ…。

アイスもすごく美味しかった。コッペリアみたいなレトロ系ではなくインターナショナル洗練味。外国人がやってる店だろうか。
ヨーロッパもオープンエアーの店多いよね。暑いし虫来るし何もいい事ないじゃん。


ホテルに戻る。ロビーは相変わらず暑い。


ホテルの中庭では一日中バンドが演奏している。レストランに行っても必ずバンドがやってきて演奏を始める。アメリカ圏によくあるダサいロックがんがん流す店とか大嫌いなのだが、キューバの場合、音楽が洗練されているので押し売りでも不愉快ではない。
キューバは生活が保証されているだけにアーティスト志向の人が多いみたい。

暑くて疲れるので、もう出かける気がしない。シャワーを浴びて部屋でくつろぐことにする。


サンタクルス島の信じられないほど清潔なホテルcucuveで貰ったタオル地スリッパを、今ありがたく履いているよ。cucuveは裸足でも平気な清潔さだったので、居心地の悪いホテルで履こうと思って取っておいたのだ。1日客室内で履いただけて靴底は真っ黒。
それはともかくcucuveの清潔さを経験したおかけで、自宅の清潔さを反省したよ。まさかカオス国でそんな啓蒙をされると思わなかった。


そして湯沸かし器が役に立ちすぎ。
こんな軽量コンパクトな機械なのに水の量を確認する機能や沸騰したらスイッチが切れる機能も付いていて誤動作なし。キューバにいると、こういう日本では何でもないアイテムの精巧さが魔術にすら思えてくる。

キューバに滞在中、ゲバラの伝記を大変興味深く読んだ。キューバに行くなら彼の伝記は絶対に読んだほうがいい!この国を理解する上でゲバラの知識は欠かせないと感じたよ。ゲバラの反アメリカ思想は熾烈。その怨念が今もこの国を覆っている気がする。現代において、これほど閉鎖的かつ独自の社会を貫いているのって、キューバと北朝鮮だけではないかしら。キューバと北朝鮮は善良と邪悪の双子みたい。
「キューバ良かったよ!」という噂をよく聞くのでけっこう期待していたのだが、私はどうも気楽に楽しめないというか、神聖ゲバラ教国の信徒たちの聖性にたじろぐというか、なんか圧倒されてしまう。キューバこそ秘境だと思う。こんなミステリアスな国だと思わなかった。ただし、好き嫌いでいえば、ちょっと苦手かもしれん。

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