3月8日 ランタンボール
ランタンボールでは朝夕2回のトラサファリがある。トラに遭遇出来る確率は2割程度と聞いていたので、我々は5回のサファリを予約した。
サファリは7時頃に出発するので、早起きしなくてはいけない。
7:30 ホテルの中庭に行くとお茶とビスケットが提供されている。朝食はサファリから戻ってから食べる。サファリ中にトイレに行きたくなると嫌なので、チャイを二口くらいで我慢。
ホテルのエントランスへ行くと、キャンターとジープがちょうどお客さんのピックアップに着ていた。マンシー氏も見届けに来ていた。
我々は6人乗りのジープを予約していたはずなんだけど、なぜか過積載キャンターに名前が登録されていた。でも今クレームするのも面倒なので、とりあえず乗ることにする。ところが、パスポートのコピーが必要だ、と言われて部屋に取りに戻ることに。なんか、いろいろとスムーズに進まない。
朝焼けの中、サファリに向かうの楽しい。
でもキャンターは30人くらい乗れるオープンバスみたいなものなので、値段が安いこともあり、客層がうるさい。インド人や南米人がメイン。優雅なプレイベートジープに乗っている人々が羨ましい。
ケニアのサファリみたいなものを想定していたんだけど、ハードさが全く違う事にすぐ気がつく。道がすごいデコボコなのだ。よくタイヤがパンクしないな、と感心するくらいドカンドカン跳ね上がる!柵の鉄パイプに体がぶつかると痛い!
それでも、我々は助手席に座らせてもらったので、まだ快適なはず…。
ホテルから15分くらいでゲートに着く。
ここでフリースや帽子の売り子が寄ってくる。私はアウトドアブランドの上着とフリースとホコリよけのフェイスマスクと帽子という完璧な装備で挑んだけれど、同乗者たちはずいぶん軽装なので驚いた。ハイヒールにワンピースみたいな服装の女性も。そういう人たちが寒さに驚いてフリースを買うのだ。
砂塵が本当にモーレツだし、寒かったり暑かったりするし、日差し強いし、装備はしっかりしていくことをお勧めします!
ランタンボールトラ保護区は元々マハラジャの狩場なので、ジャングルの中に遺跡があってカッコイイ!
朽ちかけた遺跡の中にトラがいたら素晴らしい景観だろうな。
森に入るとどこにでも鹿がいる。
しかし、ドライバーは車を停めることもなく、あっさり素通り。
孔雀もたくさんいる。
しかし、これも素通り。
あまり説明とかしないガイドで、やたら車を飛ばし続ける。
これはどういう事なのだろうと思っていたんだけど、こいつのタレコミ情報が入っていたんだね!
5メートルくらい先でトラ様が寝ておられる!
まさかいきなり至近距離でトラ様を拝めるとは!
数分も経つと、5、6台のジープやキャンターが鼻息荒く周囲に集まってきた。
お客さんはみんなトラの大ファンなので、ジープのドアの上に立ってしまったり、椅子の背もたれの上に立ってしまったりしている。そんな状態でも車が急に動いたりするもんだから、誰か大ケガするんじゃないかとヒヤヒヤする。みんなが平等にトラ様を鑑賞できるように、車両一台につき5分程度の時間しか近くに寄れない。
トラは「応援してくれるのは嬉しいんだけど、正直迷惑なんだよね」と言っているかのような風情で、時々こちらをチラ見する。
トータル10分くらいの邂逅であったけれど、みんな大満足でその場を去った。
運転手さんとガイドさんも、みんなにトラを見せることができたから安心した様子で、帰りは比較的ゆっくりと走ってくれた。
湖の近くで、トイレ休憩があった。
トイレあるのに、男性たちはみんな森の中で立ちション。インドでは街中でも立ちションの目撃率が高かった。
管理小屋がある。国立公園には複数のゲートがあって、いくつかの区画に分かれているらしい。それぞれの区画にいるガイドが連携してトラの居場所を教えあうので、遭遇率が上がっている模様。
サファリは7:30くらいにお迎えが来て、ホテルに戻ってくるのは10:30頃。
車が横転するんじゃないかと思うような悪路を走り続けるので、かなり疲れるよ。でも自然は非常に特徴的で美しいので、頑張って参加する価値がある。
できればプライベートジープを予約すると楽しいんじゃないかな。運転手さんにゆっくり走ってくれ、とか注文できるし。車の台数が限られているので、早めに手配した方がいいと思う。
ホテルに戻ると安心する。
明け方と夜は10度くらいまで下がるのでフリースとかないと寒いけど、昼間は30度近くまで気温が上がる。日差しが強い。
ブランチを食べて、部屋でゴロゴロする。
wifiが意外にもしっかりしていて、ストレスなくネットができた。
サファリの手配を頼んだシゲタトラベルに、車がキャンターになっていた事について問い合わせのメールをした。
すぐに午後のサファリの時間になってしまい、頑張ってまた出かける。
午後のサファリは14時から。
今回のガイドは色々詳しく説明するタイプの人であった。
インド菩提樹のトンネルをくぐるところ。
いろんな種類の鹿やイノシシ、マングース、鳥類に出会える。
野生動物の観察は本当に楽しい。できれば一箇所で一時間くらいジトーっと動物を眺めていたい。
遺跡のような建物もある。
そして、この後超レアなあの方に遭遇。
インドヒョウ様!!
トラよりもずっと希少なお方ですよ!!
安い望遠レンズで無理やり拡大したので、ちょっと画質悪い。
こういうチャンスもあるので、上等なレンズ買っておけばよかったと思う。
午後のサファリは丁寧なガイドで良かったしインドヒョウ様に拝謁できたので大満足だったけれど、トラ運はイマイチであった。
双眼鏡がないと見れない遠い位置にいるトラを観察できただけであった。ほとんどの人は双眼鏡を持っていなかったので、インド人家族に双眼鏡を貸してあげたよ。
これは遠くの山肌にいるトラをみんなで観察している様子。
それでもトラファンのお客さんたちは大興奮。かなり遠方であるが、みんなトラ様の一挙一動にキャーキャー騒いで大喜び。
私は大自然の中に自分のジープだけ、獣の匂いと風の音だけ、みたいなサファリが好きなので、たくさんの車で動物を取り囲むようなサファリは悪趣味だし不愉快だろうと思っていた。しかし、この多国籍なトラグルーピー軍団の一員となって、夢中でトラを追いかけるのも、それはそれで楽しいな、と感じた。
このサファリに参加した人はきっとみんなトラの保護活動に興味を持つだろうし「トラが好き」という共通の想いを持つ人々が、人種や文化的背景を超えて一緒に喜び合えるのは平和で良い。
17:30頃にホテルに戻る。
とにかく疲れる。1日2回のサファリドライブは過酷なので、明日は朝のサファリだけにしようと決めた。朝の方が砂塵も少ないし、空気が爽やかで良いのだ。
今日の夕ご飯は、庭でバーベキュー。
週に何日かそういう日があるらしい。
炭火焼きのタンドリーチキンとかチャパティとか、本当に美味しい。
インドに来てから三食ずっとカレーだけど、全然飽きないよ。
デザートは、アメリカンなアイスクリームとキャラメルソース。
こういうのは自家製ではないようで、まあ普通なんだけどね。
夜、無性に自宅に置いてきたネコの事が心配になってくる。
息子をネコの世話係として置いてきたものの、ドーラは臆病で小心者なので、私に捨てられたと思っているんじゃないだろうか…。
スーツケースは小さく見えるけどリモワの65リットルサイズ。
夜、スパに行ってみた。
スパのマネージャーのインド人青年は、すごくフレンドリーで商売上手。私がシロダーラをやりたい、と言ったら、シロダーラは脳を活性化する施術なので、全身マッサージとセットでやるのがバランス良い、とオススメしてきた。それで今日と明日の2日間に分けて両方を予約。その青年はさらに「次はどこへ移動するのか?」と聞いてきたのでアグラでホテルはヒルトンと答えたら「ヒルトンのコンシェルジュが友人だから、ヒルトンのスパを割引価格で予約できるように話をつけておく」と言って私に名刺をくれた。
施術師は中国人らしき女性で、感じのいい人ではあったんだけど、すごく力が強くて痛かった。弱くしてほしいと言っても、しばらく経つと強くなるのだ。
物価が安い国だと、マッサージも日本より安いので、まあ納得できるけど、日本の高級ホテルのマッサージは世界最高峰だと思う。当たり外れがない。ちなみにここは60分のオイルマッサージで7000円くらい。シロダーラも60分で同じ値段。