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本日は念願のゴリラトレッキング!
朝、ドライバーのポールに迎えにきてもらい、ゴリラトレッキングのブリーフィング施設に移動する。
ここはブリーフィング用の敷地。
question coffee というキガリの意識高いコーヒー屋のコーヒーが提供されていた。
コーヒー飲みながらゴリラトレッキングの説明をするビデオを観たり敷地内を自由に散策したりする謎の時間が30分くらい。その後、それぞれのグループで集まってください、と呼びかけられる。私はポールから自分のグループの番号を聞いていたのだけど、その番号についてちょっと混乱があった。グループ番号などは勘違いなどもありうるので、念の為スマホなどに書いてガイドに確認しておいた方が良い。日本の旅行代理店で手配すれば、そういう混乱は起きないと思うけど。
ロングゲーターはホテルでもレンタルしていた。みんなそれを履いている。私はショートを持参していたのだけど、ロングにすべきだった。なぜなら植物のトゲが足に刺さるから。
私はUmubanoという家長のファミリーに逢いに行くグループ。
実は私は体力がなくて欧米人たちのトレッキングについて行ける気が全くしなかったので、旅行代理店を通じてトレッキング担当者に「私は虚弱体質ですぐ倒れるのでなるべくラクなグループに入れてほしい」と嘆願しておいたのだ。そうしたら「健康に問題がある人グループ」というものが存在して、私はアクセスがラクなファミリーをトレッキングさせてもらえる事になった。本当に良かった!健康に不安のある方は事前に問い合わせるといいよ。
あと足が悪い人とか老人のためのサービスとして、担架で担いで運んでもらえるサービスもあるらしいんだけど、実際にジャングルを歩いてみると、あの生い茂る密林の中でどうやって担ぐのか不思議だった。
20ドルでポーターを雇える。というか、現地雇用のために雇うべき。荷物を持ってくれて歩きにくい場所では手をつないでくれる。
装備はキャラバンのトレッキングシューズ、マムートの撥水ハイキングパンツ、ノースフェイスのショート・ゲートル、マサイマラで買った寄付Tシャツ、ノースフェイスの防水タイプの軽いジャケット、帽子。リュックの中にはユニクロのウルトラライトダウンとノースフェイスのレインウェア上下も入っている。あと絶対に忘れてはいけないものは厚手の軍手!ジャングルは棘のある枝だらけです!ズボンにもジャケットにも防虫スプレーをたっぷり散布。あと防虫ネットも一応持ってきた。
虫が多いし、葉などから顔を守る効果もあると思うので、一応持っておくと安心かも。
最初はこんな感じの開けた場所を歩く。障害者グループだから、ガイドも適宜休憩を入れてくれる。
ジャングルに入る。最初は平気だったんだけど…。
「ラクなトレッキングのグループ」でもけっこう過酷だった…。
たしかに歩いた距離は短くて、軟弱な私でも付いていけた。ゴリラに会うまでに30分くらいしか歩かなかったと思う。しかしガチジャングルを分け入って行くんだよ。足元にはツルのような枝や靴がハマって動けなくなるような泥のトラップがあり、何度も転んだり捻挫しそうになった。時々ヒアリの大群がいて「ここで立ち止まるなよ!」とガイドに注意されるのだけど、そのヒアリだらけの泥が靴にひっついたりして恐怖。生い茂る植物をかき分けて進む際に、トゲのある植物や枝が洋服を突きぬけて刺さる。足がかりがほとんどない崖みたいな道を枝やツルにつかまりながら滑りおりる。その間ずっといろんな虫にたかられる。
これもまだマシな道。本当に大変な場所では写真撮る余裕なかった。
でも、それだけにゴリラと出会えた瞬間の感激はひとしお!
ティーンの子供がツルにぶる下がってターザンごっこをしている。大きく揺れると私にぶつかりそうな距離感だった。ドラミングのまねごとをしている様子も少し見られた。
お父様の「静かに子供たちを見守る」スタンス最高だよね。
ゴリラは戦闘力とか見た目ではなく、気遣いと優しさがモテる基準なんだよ。
ベビーと川の字で寝るゴリラたち。
こんなに近くでゴリラのファミリーを観察できるのは、長年培った信頼関係があるから。ガイドはゴリラ語を話せて、ゴリラたちが嫌がっている時はすぐに撤退する。そうでなくても、彼らの生活を邪魔しないように、観察時間は最大でも1時間。
ケニアのサファリもそうだけど、こういう素晴らしい野生動物との遭遇体験は、みんな長年の人間と動物の距離感の調整のたまものだ。だから、1人でも動物に餌付けする人がいたり、動物に近づきすぎて危害を加えられるような人がいると、長年の努力が水の泡になる。
なお、大人ゴリラが人間に危害を加えることはないけど、やんちゃな若者が人間にイタズラすることはあるらしい。わざとぶつかってきたりすることもあるそう。でもそれで重篤なケガをしたケースはないそう。
野生ゴリラに会うことは長年の夢だったので、しあわせな時間だった。
ジャングルを出たらヤギの世話をする子供がいて和んだ。
ヘトヘトになって下山したら、ガイドが「我々はすごくラクにゴリラと出逢えたけど、他のグループはまだゴリラを追って登山中です」と言ったので、ほんとに障害者グループに入れてよかった!!と思ったよ。
ゴリラトレッキング「障害者グループ」の皆さんと最後に記念写真。左から3人目の男子は見た目からしてロングトレイル無理そうだけど、他の屈強な民はガンガン歩けそうに見えるよねw まあ見た目で分からないハンデもある。
私は1人参加で英語もそんなに堪能ではないので、グループ内でのコミュニケーションがやや不安だったんだけど、ジャングルが過酷なのでそんなに会話できないし、意外とおひとり様でも平気だった。ポーターやガイドは簡単な英語で話してくれるし。きっとゴリラトレッキングに1人で行きたいけどちょっと不安に思っている旅好きの人って多いと思うので、私の体験がなにがしかの参考になれば嬉しい。
ゴリラのいる森の近くは美しい田園。田園の民は野生動物たちと衝突しないように補償金が貰えているせいか、余裕がある。子供たちの身なりも良い。しかも補償金にあぐらをかいてサボっているわけではなく、みんな畑でまじめに農作業している。その辺で寝ている男とかいない。アフリカ全体がこんな風になれば素晴らしいんだけどな。
今絶滅しそうな野生動物たちは、中国による密猟と原住民の土地争いの犠牲になっているので、みんなルワンダ方式を真似して、観光客から高いパーミッションを取りそれを環境保全と教育に使えば良いのだ。ゴリラトレッキングのパーミッションは1人1回1500ドルするので高い!と思ったけど、実情を知ると最低限の価格設定だと分かる。
っていうか、日本もマネするべき。日本は今や貧国なのだから、アメリカや中華の富裕層からドネーションを受け取るべきかも。京都や沖縄や北海道で1人10万円くらいのパーミッションを取り、そのお金を貧困の子供やシングルマザーや氷河期世代に投資すれば良い。
トレッキングでドロドロになった靴をどうしようかと思っていたら、ホテルで洗ってくれるサービスがあった。トレッキングから帰るとホテルの入り口でサンダルを用意してくれていて、靴を預かってくれる。
夜にはピカピカになった靴が戻ってきた!素晴らしい!どうやって短時間でこんな綺麗に洗うんだろう。
午後は何も予定を入れずに部屋でくつろいだ。ランチはブッフェではなかったけど、おひとり様でも気兼ねなく過ごせる雰囲気だった。ただし夜は暖炉のまわりの狭い空間でのブッフェで、ちょっと居心地悪かったよ。周囲はみんなグループなので、自意識過剰かもしれないけど「なんでこの東洋人は1人でこんな場所に来てるんだろう?」的に見えてそうでね…。サクッと食べてすぐに部屋に戻った。
暖炉いいなー。ほんと幸せ。薪をくべる作業も楽しいんだよ。要らない紙燃やして遊んだり。暖炉が好きすぎるので、イナカに暖炉付きの別荘を買いたいとすら思い始めている。
「2020年ケニア・ルワンダ旅 18日目(2020/3/5)」への1件のフィードバック