中南米旅行 2017/8/16

〜旅程〜
成田
ロサンゼルス
マイアミ
グアヤキル
サン・クリストバル島(ガラパゴス)
ガラパゴス・レジェンド・クルーズ
サンタ・クルス島(ガラパゴス)
キト
メキシコシティ
ハバナ←現在地
ロサンゼルス
成田

8/16
朝食は意外と充実していた。



tripadviserで朝食が貧弱だと書かれていたけど、全然そんなことないよ。物資の供給が安定しないみたいなのでタイミング次第なのかな。
しかも朝食会場は窓が閉まっていて冷房がついているので虫もいないし快適!

本日はアメ車ドライブ観光の予定。事前にHISで予約しておいた。

50年代のピンクのBuick登場!
オープンでベルトもエアコンもなくスピードも40キロくらいしか出ないので、完全に観光向けお遊びアイテム。写真は運転手ではなく、息子が全力でカッコつけてポーズを取っているところ。

日本人ガイド付きで2時間以内ならどこでも行ける。当初はヘミングウェイ博物館+モロ要塞を考えていたんだけど、ガイドさんに聞いたら、ヘミングウェイ博物館は遠いから、ギリギリ行けるけど現地でちょっとしか観光できないよ、と言われる。
実際に車に乗ってみたら、暑すぎるし車の排気ガスが多くてちょっと遠出する気にはなれないような感じだったので、モロ要塞とコッペリアというアイスクリーム屋のみのツアーにする。クラシックカーに乗る際は帽子、サングラス、タオルかマスクが必須です。
ガイドは現地在住17年の日本人女性。キューバ音楽が好きで滞在していたら、居心地が良すぎて現地人と結婚してしまい、そのまま住み着いたのだそう。


道すがらキューバについて色々教えてもらえて良かった。彼女によるとキューバは弱者に優しい国で、またどんな貧困家庭の子でもやる気さえあれば好きなだけ高度な勉強に専念できるんだって。彼女の友達で日本にも留学していたキューバ人科学者は、ど貧困家庭出身だけど、大学院まで行って留学もさせてもらったそう。すべて国費で。

キューバは治安が良いことで知られている。それは全ての若者が未来を夢見ることができるからなのではないだろうか。環境が非行や犯罪者を作るのだ。
社会主義国といえばダークで独裁で貧しいイメージだけど、キューバは国民が納得していて楽しそうに暮らしている。ガイドさんによれば、アメリカと国交回復したところでキューバ人の生活や価値観が変わる事はないだろう、と。そしてキューバ人にとってアメリカとの国交とか、別にどうでもいい事なんだって。なぜならみんな今の暮らしが気に入っていて変えたくないから。
キューバ、資本主義に耽溺している人間にはなかなか理解が難しい国。

旧市街から海底トンネルを通ればすぐにモロ要塞。



キューバはスペインによるインカ財宝略奪船の中継地点だったので、しょっちゅう海賊に襲われた。それで要塞だらけなのだそう。

モロ要塞と同じ敷地の高台にはゲバラの執務室が残っている。


執務室は質素で狭い。展示物もそんなに多くない。しかしゲバラの本を読んだおかげですっかりゲバラ・ファンになった私にとってはじゅうぶん萌え空間であった。
ゲバラってアニメのダークヒーロー的な萌え要素あるよね。最後はCIAに処刑される、というのも良い。息子(の妄想)によれば本当はKGBに殺されたのだが、CIAに処刑されたことにされたのだそう。

ゲバラがコンゴから送った絵葉書が良かった。

ゲバラが使っていた偽パスポート。

モロ要塞の近くを車で走っていたら何やら異様な展示物が…。
なんと!キューバ危機の際に配備されたロケット弾やミグが野ざらし展示されている!






こんなもんを見たがる客は少ないらしく、ガイドさん素通りしてしまったのだが、わざわざ引き返してもらったよ。息子は冷戦マニアなので、激写しまくっていた。
なお、写真撮影する場合、撮影料を2cucくらい徴収されます。


見晴らしの良い要塞の突端にはゲバラのおうちもある。


クルーズ船が見える。
当初、マイアミからノルウェージャンクルーズに乗ってハバナにアクセスすることも考えていたんだけど、そうしなくて良かった。ガイドさんによれば、クルーズが寄港すると、旧市街に何千人もの観光客があふれてそれはそれはカオスな状況になるという。その現象はエーゲ海クルーズでイヤというほど思い知らされたから、想像できる。


今週末はキューバンが待ちわびているフェスティバルがある。それで社会主義国っぽいややチープな山車が準備されているところ。リオのカーニバル的なものらしい。



一般的キューバンが住んでいる公営アパート。
社会主義モダニズムカッコイイ…(*´Д`*)

キューバは革命前までアメリカのマフィアが幅をきかせる歓楽街であった。禁酒法のアメリカから船ですぐアクセスできて、酒も賭博も売春もなんでもOKなので、アメリカの歌舞伎町と化していた。

このホテルもマフィアが建てたもの。

当然カポネもやって来る。

ガイドさんにお願いしてスーパーに寄ってもらった。キューバは外国人が買い物できるスーパー的なものがほとんどないので、ガイドさんとかドライバーがいないと到達するの難しいと思うよ。


同じものがスカスカの棚にズラーっと並んでいる。キューバ産コーラとキューバ産水とキューバ産チョコレートクッキーを入手。普通にカード決済できた。

最後は「ちょい住み」で土井善晴先生が美味しいと褒めていた有名アイスクリーム屋「コッペリア」。ここで時間切れになり、クラシックカーとはサヨナラ。ドライバーとガイドさんに15CUCくらいチップをあげた。


公園のような広い敷地の真ん中にディズニーランドの「トゥモローランド」そっくりのパビリオンが建っている。

遊園地みたいに見えるけど、敷地全体がコッペリアの店舗。販売所が点在していて、どこで買えるのかよく分からん。しかもガイジン向けと原住民向けの2つのブースがあるという。ウロウロしていたら、欧米人の集まっている一角があったので近寄ってみたら無事に買えた。

熱中症ぎみだった事もあり、すごく美味しく感じた!土井先生も「美味しい!ここ、また来よ」と絶賛していたんだよ。ワンスクープ1cuc。キューバにおいてガイジン向けの価格設定はアメリカとほとんど変わらない。滞在費がけっこうかかる。

この寝相、ドーラを思い出す。

近くのホテルでタクシーをひろいメルキュールホテルに戻る。昨日死ぬほど怖い思いをさせられた黒人運ちゃんにクリソツの青年が運転席にいたのでドキっとしたけど別人だった。運転はジェントル。あれはやはり運が悪かったんだな。

お腹が空いたけど出かけるの面倒だからホテルのロビーのバーでメニューを見せてもらったら、ちゃんとフードメニューがあった。キューバでは高級ホテルでも自由に食事できないのではないかと危惧していたのだが、ここでは好きな時間に食べられるみたい。

ちゃんとしたレストランよりもこういう軽食が好きなので嬉しい。
クロックムッシュを頼んだら素朴なハムチーズサンドが出てきた。これが日本とかアメリカとかだったらこの見た目は絶対マズいと思うのだが、キューバではなぜか美味しい。たぶん素材が良いのだ。付け合わせの刻んだだけ野菜カス的なものが特に美味しい。キューバの農作物は全てオーガニックなんだってよ。


ロビーではいつも生演奏している。チップは全員から強制徴収される。社会主義だからね。平等分配。




ホテルの歴史写真コーナー。アメリカに管理されていた時代にはさぞ高級オシャレホテルだったのであろう。今はお化け屋敷めいているけど。


キューバ・コーラ。普通に美味しかった。


夕焼けが雰囲気あって美しい。

ところで、薄汚い浴室に何か黒いヒモみたいなものが落ちていて、あまり気にしなかったのだが、よく見たらムカデの死体ではあ〜りませんか。誰かが発見してゴミ箱で潰したような感じ。それを片付けない掃除係もすごい。最高級ホテルの3階でムカデか…。もはや何が来訪してもおかしくない…。

キューバが大好きになる人って、もともとキューバ的な生き方が性に合っている人なんだと思う。不潔さも虫も平気で、贅沢に興味がなくて、壊れた乗り物で事故にあっても「運が悪かった」と諦められて、陽気で音楽好き、みたいな人ならキューバで幸福に生きられるはず。ポイントは「人間好き」かどうかかな。
ゲバラは贅沢嫌いで不潔で「人間を愛する才能があった」と言われている。キューバは神聖ゲバラ教国なのかもしれない。たぶんこのキューバの現状はゲバラの個性そのもの。まるで国全体がゲバラの怨霊におおわれているような感じがする。

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