6月12日。
釜山に寄港。
ここは僻地のターミナルでタクシーも民間のバスもいない。
徒歩で市内に入るのは遠すぎて不可能。
プリンセスクルーズが手配した両替業者がいたらしいんだけど、うっかり入国スペースを通り過ぎると、もう両替する場所もない。
そんなわけで、下船した人ほぼ全員がプリンセスクルーズの用意したシャトルバスを利用することになる。すごい長蛇の列!
雨だし、輸送能力が圧倒的に足りない感じ。
結局市内まで出るのに2時間近くかかったよ……。ただでさえ滞在時間短いのに。
外国に寄港する時は、事前に専用ドライバーとか手配すべきだね。日本みたいに色々スムーズに運ばない事が多いもん。
釜山に寄港する方は日本語ドライバーの専用車とか事前に手配することをオススメします!
日本でちょっとタクシーに乗る程度の値段で半日くらいチャーターできるし。
バスで国際市場の近くまで到着した後、ATMを探すが見当たらない。
コンビニのATMはあるけど、私の持っているVISAカードではキャッシングできないらしい。
とりあえずビニール傘が必要なので、カードで購入。
韓国はコンビニでもカード決済が普通なので、便利。
交番があったので、両替できる場所を訊ねたら銀行の場所を教えてくれた。
しかし5台くらいあるATMのうち海外のカードでキャッシングできるマシンは1台のみ。
この1台が故障してたらヤバイよね。
そんなわけで、両替場所を探す時間も無駄なので、レートが悪くてもプリンセスクルーズが用意してくれる入国前の両替サービスを利用した方が良いと思う。
無事にウォンも手に入れたので、さっそく屋台で立ち食い。
トッポキとチジミ。
うまーい!
以前ソウルの小洒落た店で食べたやつよりずっと美味しい。
家族経営で、アットホームな雰囲気も好感が持てた。
隣の屋台でキンパも購入。
これは後で船に戻ってから食べるお土産用。
国際市場を歩いていると突如あらわれる寝釈迦。このあたりはかつて租界だったらしいですね。元々大覚寺という日本のお寺だったそう。
ネコがいると、つい激写してしまう。
常々思うんですけど、ノラネコの扱いでその土地の民度がわかる。
ノラネコが幸福そうに暮らしている地域は、きっと人間も幸福。
ノラネコが虐待されたりやせ細っている地域は、人間も暴力的だったり精神的に貧しい。
日本はこんなに豊かな国だけど、ノラネコを「クサイ、キタナイ、ウルサイ」などと言って迫害する人が多いので、本当に不寛容だな、と感じる。
人間の方がはるかにクサイしキタナイしウルサイと思うけど。
閑話休題。
国際市場は日本のアメ横みたいな雰囲気の商店街。その一帯から大きい道路を渡ると(地下道を通って渡るタイプです)、海沿いに魚介市場のチャガルチ市場がある。
私はDeep案内という文化人類学的街レポをするサイトの大ファンなので、釜山に行く前にもDeep案内で予習してきたんだけど、そこで取材班が召し上がっていた「ユムシ」もたくさん売ってる。手前のピンクの棒状のやつ。
思ったよりでかい。アメリカンドックくらい。
ここは鮮魚をその場で刺身にしてくれるので有名だけど、観光地価格らしい。
やたら愛想が良くて日本語で話しかけてくるけど、買わないと分かった途端むくれるアジョシがうざかった。全般に観光客スレしている感じ。
ところで韓国の中高年世代と若者世代って、なんであんなに容姿違うの?
年配者はみんなパンチパーマで小さくて丸顔か四角顔だけど、若い子はみんな長身でスラッとしていて細面。
この後、事前に調べまくって吟味した冷麺屋とスンドウブ屋に行くつもりだったのに、
どうしてもたどり着けない。
店が消えたのか、私の記憶が間違っていたのか。
韓国ってグーグルマップのオフラインマップ機能が使えないんだよ。そのせいで、道に迷うこと迷うこと。ほんとグーグルマップは偉大。
ああいうツールがなかった時代には、旅先で目的地に到達できない、という事態がよく起きたものだよ。
仕方ないから、地元民でわりと賑わっている参鶏湯屋に入ってみた。
後で調べたら「ソウルサムゲタン」という店名だった。
昔ソウルで食べた「土俗村」のがインパクトあったけど、やはり韓国の参鶏湯は美味しいね〜。安いし。
帰るとき、息子が傘を忘れていたら、隣にいたおっちゃんが「傘を持って行ってください」と親切に教えてくれた。
韓国は日本語が話せる人多いよね。うっかり韓国の悪口とか言わないように気をつけないと。
中国人も日本語勉強している人多いから、気をつけた方がいいね。中国人の悪口を言う日本人ってけっこういるけど、街中にいる中国人で簡単な日本語を理解できる人はけっこういるよ。
その程度の小さいことが原因で民族間の憎悪って簡単に形成されるし、逆に親切にされるとその民族に敵意を抱かなくなるからな。
そろそろ出航時間が近づいてきたので、タクシーで船に戻ることにする。
タクシーは安い。船まで5〜7キロくらいあったけど、1000円以下だったと思う。
船の前にお土産屋台が来ていて、残ったウォンをそこで使い切ることもできる。
そんなに品揃え豊富ではないけど。
部屋に戻ってから、キンパとコンビニで買った「情」を食べた。
「情」って韓国人的にはどういうニュアンスなんだろう?
日本のお菓子に「ハート・チョコ」とか名付けるのと同じようなセンスなのか?
ラウンジに行ったら、オークションをやっていた。
ダイヤモンド・プリンセスではほぼ毎日「アート・オークション」をやっている。
アメリカ人が好きそうな微妙な絵画が数十万円とかで売られていて、落札している人を見たことはない。
そして、フロントにうやうやしく飾られているこの女傑は一体何者なんだろうか?
大富豪のパトロンなのかな。
船内にこの女傑専用のゴージャスな部屋とかあるのかな。
出航の時間になったので、バルコニーからお見送りを見物することにする。
お土産屋さんのおばやんたちが「さようなら〜!また来てね〜!」と絶叫している。
船が来るたびに、すごく儲かるんだろうな……。
アニョンキヘセヨ〜釜山。
夜、ブッフェで夕飯を食べた後、大型客船を目撃!
夜の闇の中にド派手な大型客船が出現すると、まるで宇宙空間の中で浮かんでいるように見えて銀河鉄道っぽい。
航海中、けっこう色んな船を見かける。