〜旅程〜
成田
ロサンゼルス
マイアミ
グアヤキル
サン・クリストバル島(ガラパゴス)
ガラパゴス・レジェンド・クルーズ
サンタ・クルス島(ガラパゴス)
キト
メキシコシティ←現在地
ハバナ
ロサンゼルス
成田
8/13
今日は旧市街〜グアダルーペの聖母〜テオティワカン遺跡〜国立人類学博物館というHISのもりだくさんのツアーに参加する。
朝、日本人ガイドさんがカーテン付きのバンでホテルまでピックアップに来てくれる。カーテン付きというのは意外とポイントが高い。寝不足の人も多いので、移動中に眠れるのだ。ただしドライバーの運転が案の定ちょっと暴走系で、高速道路を走行中はヒヤヒヤして全然くつろげなかった。なんでカオス国は運転が乱暴なのかなあ。メヒコは思いがけず色々ちゃんとしていて人間も感じよくてアメリカより洗練されていて、むしろアメリカ人の流入を防ぐために国境に壁作った方がいいんじゃないかと思ったんだけど、やっぱり運転はダメなのね…。
昨日もう見たけどゾカロ広場へ。
ガイドさんの解説を聞いていたら、花冠をかぶった片脚のメヒコ物乞いが寄ってきて、座りこんで一緒に聞いている。
ゾカロ広場一帯は、もともとインカの重要なピラミッドなどが建っていた場所。スペインがインカを征服した際、最も格の高い施設をぶっ壊して上からカトリック教会を立てることで精神的な支配をしようとしたのだという。今はかつての遺跡も発掘されていて、教会の地下のインカ遺跡が透明なプレート越しに見えるようになっている。
メトロポリタン・カテドラル。
黒いキリスト像があることで有名。肌の黒い原住民に共感してもらうための工夫らしい。でもインカ人ってここまで黒くないのでは?インカ人はスペイン人に大量虐殺されたりスペイン人が持ち込んだ疫病でたくさん死んでしまったので、不足した奴隷を補うためにアフリカの人々を連れてきて補充したという。これはどちらかというと黒人寄りの人々を意識したものなのかな。
サント・ドミンゴ広場。ここからアメリカに通じる「銀の道」がスタートしたということで世界遺産になっている。要はメヒコで取れた銀をアメリカに運搬するための道。
12人くらいの集団でガイドさんに連れ回される昭和的観光スタイルである。途中で帽子を落とした事に気付いたけど、団体行動なので探しに戻る事も出来ない。みんなが興味を持つものにあまり食指が動かず、みんながどうでもいいと思う事象をゆっくり観察したい事が多いので、やはり団体ツアーは辛いかも。できれば現地在住の日本人を専属ガイドにするのが一番楽しいよね。
旧市街見物の後、世界三大奇跡の一つ「グアダルーペの聖母」を拝みに行った。
スペイン統治の17世紀に、原住民の農民がマリア様のお告げを受けて教会を建てた、というのがあらすじ。その農民がお告げを受けた際に薔薇の花が出現し、その花を包んでいた布地にマリア様の姿が浮き出したのだという。その奇跡の布地が額装されて崇められているのがグアダルーペ寺院。
世界中から信徒が巡礼に来るので、人数さばくためにバスケスというメキシコの丹下健三みたいなのが建てた60年代モダン建築の大型礼拝堂に置いてある。
遊園地みたいな動く歩道に乗ってその奇跡の布を見物する。実はその動く歩道は祭壇の真下を通っていて、礼拝堂の座席からは見えないのだが、祭壇の真下を大量の見物客がメカニックに通過している、という構造。古臭い宗教アイコンとユートピア的人間管理の融合がとても良かった。
布地はどう見ても画家が描いた絵なんだけど、成分を分析したところ、現代の科学的データには存在しない塗料が使われているらしいよ。
このようなポップなマリア様の容器があちこちで売っている。聖水が入っているそう。昔のシャンプー容器みたいでかわいい。お土産にいいかも。
少し郊外に行くと、このようなカラフルな住宅が丘陵地帯にたくさん建っている。実は1968年メキシコオリンピックの際に大量に上京した労働者たちが不法占拠した住宅地なんだって。あまりにも多いので撤去も出来ず、もはや彼らに所有権が認められている。
遠目に見ると可愛いけど、実際は灰色のボロ家ばかりで、税金逃れのために「まだ建てている最中」と言い張るのだそう。都心部の地価や物価はほぼトーキョーと同じだけど、このあたりは5分の1くらいのお金で暮らせるそう。
メキシコシティからクルマで40分くらい走るとテオティワカン遺跡。これは太陽のピラミッド。
思ったより巨大だった。例によって太陽の運行と一致している設計。雨季と乾季を知らせる配置。実は地下室があって、太陽の再生を教育するテーマパークのようなものがあるんだって。昨夜観たNHKスペシャルで習った。でもそれは最新の発掘なので展示などはまだない。
犬が寝ている。痩せてないので、お土産屋さんに飼われているのかな。
湿気はないけど陽射しが強い。
みんな行列に並んでピラミッドに登るんだけど、なんのために登るのか分からん。よく見ると犬も登っている。てっぺんに何かあるわけではない。相当疲れると思うよ。ツアーなので勝手に帰る事も出来ず、皆さんが登っている間ヒマになってしまった。
土産物屋はたくさんあるんだけど、なぜかカフェ的な店は皆無。日よけやイスなども無い。帽子を落としたので安いものを買った。帽子なしで観光するのは危険なレベルの陽射しである。
ジャガーの壁画。南米でジャガーは神聖な獣として崇められている。
あちこちでコア〜ッ!という鳴き声を発する笛のようなものを売っている。それはジャガーの声を真似できるオモチャということらしい。
話題のヒアリが少ない場所を選んでぐったり座り込んでいたら、メヒコ人の若者が話しかけてきた。シティの高校生で「ツーリストに英語で遺跡の説明をする」という課外授業中なんだって。私もそんなに英語出来ないけど、話し相手がなかなか見つからずに困っているっぽかったのでしばらく話し相手になったよ。そしたら次々に高校生が集まってきて、みんながカンペちらちら見ながら私に遺跡の説明をし始めて面白かった。
最後に先生に記念撮影してもらった。そういえばセブ島でも似たような経験をして学生たちと記念撮影したな。メヒコは途上国っていうわけでもないけど、先進国以外の国の学生ってすごくいいよね。卑屈さとかシニカルさがなくて明るい。留学生のホームステイ受け入れとかやりたいな。
この後、観光客向けのブッフェレストランでランチ。ランチ代金はツアー代金に含まれない。カード払いもできた。
楽団が「川の流れのように」を日本語で歌ってくれた。芸人さんのパフォーマンスは楽しいけど、料理はいまいち。ザ・観光客向けレストラン。メヒコは食べ物が素晴らしいのにもったいない。
最後はメキシコ国立人類学博物館。希望者はここで解散して好きなだけ観て自力でホテルに戻っても良い。
心臓入れ。
心臓入れ。
太陽暦。
水晶のジュエリー。パタリロ猫みたいなのがいる。
短時間だけど、じゅうぶん面白かった。アステカのアートは圧倒的に迫力がある。
スペインが略奪にやって来た時、アステカが簡単に敗れてしまった理由は2つある。1つは武器の性能。もう1つはアステカが周辺国に嫌われていて、他の国がみんなスペインの側についてアステカを袋だたきにした事なんだって。アステカは例によって毎日たくさんの神様に生贄を捧げるために、周辺国から生贄要員をさらっていたからね。
思い込みが激しい変態民族なだけにクリエイティブ能力が高かったのだろうか。どういうメンタリティだったのか興味深い。インカ族って日本人に近いDNAなんだよ。
こちらはマヤ館。バカル王の翡翠の仮面は、王の顔を忠実に模写している。寄り目で顔が長くてアホみたいだけど、当時の美意識においては絶世の美男なんだって。貴族は赤子のころから板で顔が長くなるように矯正して、棒を眺めて目を寄り目にする訓練をしたそう。
人類学博物館のお土産屋さんはセンスがいい。
カードとマグネットとステッカーとアステカ太陽暦のレプリカを購入。
博物館の前に公園がある。そこで珍しい見世物をやっていた。
遠くて分かりにくいけど、高いポールの上から逆さ吊りになった人間たちがクルクル回りながら下方に降りてきている。てっぺんには笛を吹いている人間がいる。これはメヒコでよくやる見世物で、時には落下して死ぬ事故もあるらしい。
最後はバンでホテルまで送ってもらって楽チン。ガイドさんは感じのいい人だった。ああいう人を個人で雇って案内してもらったら楽しいだろうな。
昨夜は立派な客室を2部屋使わせてもらって超快適だったのだけど、2日目にはツインの部屋に移る事になっていた。迷惑をかけるといけないので朝のうちに荷物もパッキングしておいた。しかし何も言われないので、いつ部屋を移ればいいかフロントのお姉さんに尋ねたら「そのまま2部屋使っていてもいいよ」との神対応をされた。どんだけいいホテルなの?!
ところが、息子が1人部屋怖いのか知らんけどツインが良いとのたまう。フロントで言い合いするのも面倒なのでツインに移動したところ、これが初日とは全く品質の異なるハズレ部屋であった。
微妙に臭い。ドアノブやタオルバーなどあちこちガタついている。風呂場が汚い。そして私が大嫌いなある設備的欠点が…。それは排水が悪い事だ!シャワーを浴びているとどんどん水が溜まっていく。スタッフを呼んで見てもらったのだけど、これくらいしか流れないものなのだ、と言われてしまう。たしかに古い建物にはよくある事。部屋の位置によって排水力が違うのかも。
窓外の眺めも倉庫みたい。
ホテルって部屋によってこんなにクオリティが違うものなんだね。特にこういう古建築系とか小さいホテルは顕著かも。
ハンプトンインはとっても素晴らしいホテルで美味しいレストランもあるし超オススメだけど「排水がいい、眺めがいい部屋」と指定すべき。
夕飯は昨夜と同じくホテルの一階のGarabatos Centroで食べた。何食べても美味しい。メヒコ料理最高。
「中南米旅行 2017/8/13」への1件のフィードバック