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ナイバシャ湖からマサイマラまで車で移動。
7時間かかるし途中から悪路だから大変だと聞いていたけど、実際大変だった。一番のストレスは揺れではなくて排気ガスと砂埃。そんなに車多くないんだけど、1台の車から大量に黒煙が吐き出される事が多いのだ。基本的に窓開けて走るので、ドライバさんの健康が心配。
巨大アンテナがいくつか並んでいた。これなんだろう?
こういう掘っ建て小屋みたいなガソリンスタンドを見かける。ガソリンちゃんと管理できているのかしら。
ケニアの田舎ってこういう建物が多いけど、水道とかトイレとかどうなっているの?
ナイバシャから4時間ほど走ると国立公園に入る。
ここにも中国語が。密猟禁止と書くべき。と思っていたら、中国人が乗ったジープの写真と共に英語・中国語で「象牙を買わないで」メッセージのチラシがあった。一般の中国人に関していえば、知らないだけで悪意は無い事が多い。地道な啓蒙活動はすごく大事。
公園内に「ピクニック用の樹」がある。見晴らしの良い場所に大きな樹があって、下にベンチが設えてあるのだ。
こんな感じ。サバンナの中にポツンと立つピクニックツリー。
ランチの用意をしていたら、遠くから車が接近してきて、中から日本人が現れた。
ケニア来てから日本人旅行者に逢うの初めて!先方も「珍しい動物がいたね!」などと冗談を言っていた。ひげぼうぼうになった優しそうな青年で、2週間ほどケニアを周遊しているそう。アフリカを一人旅している人に悪い人はいない。おおらかで軸のしっかりした人が多い。
この大きな樹には蜂の巣ができていた。シェドリックが「もし蜂が襲ってきたらすぐに車の中に逃げよう。そのためにドアも開けておこう」と言うのでハラハラしながらランチを頂く。数分経つと「危ない。逃げよう」とシェドリックが言ったのであわてて車に入った。1匹の蜂がフルーツの匂いを嗅ぎつけて寄ってきたので避難したそう。私は大群が襲ってきてから逃げる状況を想定していたのだが、シェドリックは自然エキスパートなので、前兆がちゃんと分かるのだ。サファリはそういうのありがち。一般人にはわからない危険をドライバーは察知できる。
すぐ近くにケニアとタンザニアの国境線がある。
日本人青年とコロナに関する情報交換などしてお別れ。ホテルへ向かう。
マラ川を渡る。
ゲートを出る。実は管理されている国立公園の面積はあまり大きくない。だから公園内の自然を守ればいいという事ではないのだ。このまま乱開発が進めば、アフリカの野生動物区域は単なるサファリパークになってしまうはず。
マサイの集落に入った。ここまで来るとホテルは近い。
ムパタサファリクラブに到着!この素朴であたたかいお出迎え感すごく良い。懐かしいふるさとに帰ったような気分になる。
左の市原さんはここで20年ゲストリレーションをされており、上品な雰囲気でアフリカ疲れした日本人を癒しまくっている方。サファリ好き好き病にかかり、ついに日本での生活を手放し、サファリと駆け落ちする事を選んだのだそう。私にはそんな勇気と行動力はなかったけど、サファリに激しい恋心を抱く気持ちは理解できる。
ここはバブル期にマガハの名物編集者だった方が造ったロッジ。伊集院静の「アフリカの王」という小説はこのロッジの設立の物語で、それを読むといかにとんでもない作業だったか良くわかる。私は中学生の頃に週刊文春の「世界の高級リゾート」みたいなページでムパタサファリクラブの存在を知り、めちゃ憧れたよ。文化系セレブのリピーターも多くて、例えばヨノイ大尉も常連だったはず。
20年前も8年前もここに泊まったんだけど、何も変わらない。
崖っぷちに建っているヴィラと一歩下がった位置に建っているヴィラがある。景観が全然違うので、崖っぷちの部屋を指定してね。
7号室。
ヴィラはカタツムリの形になっている。
小さい家具まで全てオリジナルのものを使い続けているのがすごい。
シャワーのみ。
でもスイートにはジャグジーがある!これ超素晴らしいよ!ムパタに泊まるなら絶対スイート。
ソファやカーテンの生地も全く同じ。エドワード鈴木がデザインしていて超カッコいいの。
細かいところまで既製品ナッシング。
ムパタはほんと落ち着く。心のふるさと。
今までは大乾季に来ていたのであまり虫が出なかったけど、今回は虫類に出会った。天井に太い梁が通っていてそこにヤモリやクモが住み着いている様子。夜になると出てくる。でも地上にはおりてこないので、そんなに怖くはない。ムパタは日本人ロッジなので、もし虫が怖かったら退治してくれるはず。
やはりケニアは大乾季が気持ち良いけど、最近オーバーツーリズムなので、人が多すぎて風情がない。悩ましいけど、バランスがいいのは9、10月かな。7、8月はヌーの川渡り目当てに数百台の車が並んだりするみたいなので、避けた方が良いと思う…。
食堂。サファリロッジはたいていブッフェだけど、ここはミクニ氏がプロデュースするフレンチを出すのが売りだったので、今もコースメニュー。私は少食なので「スープとパンだけ」とか「メインだけ」とか「梅干かゆ」とか色々マイペースに頂いている。
書斎。
色あせている。有名作家のリピーターも多い。みんな自分の本を置いていく。
素敵なソファーコーナー。よく鳥が入ってきて可愛い。鳥のフンの掃除とか大変だろうに、いつも清潔に整えられていてすごい。
小さいけどプールもある。
平原をみはらすバー。椅子がカッコいい。
この大きな石は「マジックストーン」。ホテルが建つ前からここにあった神聖な場所。石の上に座ってみたら、たしかに不思議な気配があった。
こんな場所にこんな贅沢な建築を建てられたらデザイナー冥利だよなー。
売店は狭いけどセンスの良い品揃え。
ホテルの名前のもとになった有名画家ムパタのお嬢さんが描いたティンガティンガを買った。ステッカーも。
このピン、最初に来た時に買ったやつだ。昔と変わらない点が多くて良い。
部屋で一休みしてジャグジーに入ったあと、市原さんと一緒に夕飯を頂いた。ひとり旅なので、気のおけない日本人と一緒に食事できるの嬉しい。
ご飯美味しいよ!
夜は夏でも肌寒いので、席のそばで炭を焚いてくれる。
部屋に戻るとベッドメイキングされている。このマサイ布の湯たんぽ好き。これ意外と朝まで温かいんだよ。
「2020年ケニア・ルワンダ旅 13日目(2020/2/29)」への1件のフィードバック