飛びかかる「バイオハザード・ヴェンデッタ」

「バイオハザード・ヴェンデッタ」をお台場で観てきた。バイオハザードのCGアニメは毎回本当にクオリティが高いので、今回も期待しまくって挑んだのだが、いやはやあっさりと期待のハードルを超えて飛びかかってきたので、本当にうれしい。

水戸黄門的に毎回ほぼ同じストーリー。

アメリカ的正義がゾンビを操る悪の組織を倒すというパターン。でも常に「悪の組織」は人間的であり、彼らにシンパシーを感じさせるエピソードが配置される。

主役のレオンはだんだんマトリックス的に「己は絶対死なないフィクション戦士である」事実に覚醒しつつあり「どっちが悪いのか俺には分からん」と吐き捨てながら、やけっぱちにゾンビを倒しまくる。そして9.11を彷彿とさせる高層ビル串刺しビーム砲が炸裂して、やはりアメリカ的正義は勝つのだ。アイロニカルand知的butエンターテイニング。

どのアクションシーンもカッコよくてね…。1秒も無駄な間がないし、かといってハリウッド的アクション詰め込みすぎ逆間延びみたいなこともないし、本当にセンスがいいんだよ。幸福感。

ただし、バイオハザード・ダムネーションに比べるとややアートっぽいシナリオなので、正統派のわかりやすいストーリーが好きな人には向かないかも…。私はダムネーションもヴェンデッタもどちらも大好き!

素晴らしいバイオハザードCGアニメシリーズなのだが、本日はなんと私と息子しか客がいなかったので、大変優雅な気持ちで鑑賞させてもらったよ。ハリウッド版バイオハザードよりはるかに洗練されているのに、なんで皆観ないのかね?「ゲーム原作のCGアニメ」なんて特殊なヲタクが観るものでしょ?的な偏見がプロのライターさんにもあったりするので、それがとても残念だ。まあ、マーケットが広がりすぎると、これほどエッジィな作品は創れなくなるのかもしれないけど…。

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