ロシア東欧旅行12日目(2018/7/25)

成田
ヘルシンキ
サンクトペテルブルク
モスクワ
ワルシャワ
クラコフ←今ここ
ブダペスト
ドバイ
羽田

7/24

本日は忙しい。
昼にヴァヴェル城を見物して夕方からベクシンスキー美術館を訪問して夜は寝台列車に乗る。
なんでこんなタイトスケジュールになってしまったかといえば、もともと3泊する予定だったのに、2泊に短縮したからなのだ。ホテル代も捨ててね。なんでそんな変更をしたかというと、寝台列車の相部屋に乗りたくないから1等車に空席がある日に移動日をズラしたからなのだ。それなのに!ポーランド鉄道のいい加減な対応のせいで、結局相部屋に乗る羽目になったんだよ。ポーランド鉄道許すまじ。
皆様もお気をつけください。連絡が途絶えたり、担当者が変わったりした際、適当なことを言われる可能性があるので、よくよく確認した方が良いです。

そもそも、なんでそんなに鉄道が混んでいるかといえば、ハンガリーでF1が開催される日程にぶつかってしまったからなのだ。ホテル代も2倍くらいに値上がりしている。


かつてドラゴンが住んでいた丘にヴァヴェル城は建っている。ドラゴンを倒した勇者が王様になって城を建てたのだそう。

昼前にチケット買いに行ったんだけど、すでに「王様の部屋」のチケットは売り切れていた。

王家の居間や宝物殿など人気のある展示室は、1日に入場できる人数が決まっていて時間指定もされる。あと何枚残っているか、チケット売り場に電光表示される。要注意です。朝チケットを買いに行き、夕方の入場を指定される可能性も高いので、観光には丸一日必要。
我々は11時ごろに買いに行き、「宝物と武器の部屋」はギリギリでゲットできたんだけど、息子が体調イマイチっぽいのでいったんホテルに戻ったら、もう疲れて出かけ直す気になれなかった。


中心の広場。


ヨーロッパはいつもどこかしら修復中だよね。


教会。

城の内部は、厨二が妄想するいわゆる「中世の城」のイメージそのものな萌え空間であった。幻獣が描かれたゴブラン織りとか、ゴテゴテに彫刻された肘掛け椅子とか、革張りと思われる壁面とか。最強の厨二病ルードヴィヒ2世が、ノイシュバンシュタイン城において模倣しようとした空間ともいえる。
とても素晴らしいんだけど、内部は写真撮影禁止なんだよ。残念すぎる。


ドラゴンが住み着いていた洞窟の入り口。

城の地下にあって、歩きやすく整備されている。


ジメジメした階段を降りていくと。

ドラゴンの住処が。
本当にあったルードヴィッヒ宇宙。

外に出るとドラゴンのモニュメントがあって、口から火炎を吐く仕掛けになっている。もっとリアリズム造形にすればいいのに。日本のモデラーに作らせれば良い。

ヴェヴェル城、素晴らしかった。ヨーロッパを旅していると、もう城とか教会とか飽きてくるじゃない。みんな似ているし。でもヴァヴェル城は中世萌えがすごくて、RPGとか騎士伝説とか、そういう雰囲気なの。この説明で「いい!」と思った方なら絶対に楽しめます。ぜひ訪問してみてください。クラコフの街自体もとても好ましい。食べ物美味しいし物価安いし。ヨーロッパだと私はチェコとサンクトペテルブルクが大好きなので、要するに東欧圏が好きという事なのかもしれないが。

帰り道、近所のレストランでポーランド風ピザをテイクアウェイして部屋で食べたけど、やっぱり昨日の店Endziorの方が美味しい。

一休みしてからクラコフ・カルチャーセンターへ車で向かう。クラコフの旧市街からだいたい30分くらい。高級ウバーを呼んでみたのだが、ボロい普通の日本車が来た。ロシアの高級ウバーはすごくハイレベルで素晴らしかったのに、ポーランドはなんでこんなにチープなんだろう。でもドライバーさんはみんな親切だった。

美術館とかイベントホールが合体した市民文化センター。公園のような広場もあって、市民の憩いの場になっている様子。
この写真を撮っている時、ママチャリに子供のせた男性が走って来て、私が写真撮り終わるまで待ってくれた。そして「ベクシンスキー好きなの?」と話しかけて来たから「その通り」と答えたら、なんか満足そうにうなづいていた。きっとベクシンスキーはクラコフ市民の誇りなんだろうね。

入り口で受付に「ベクシンスキーの展示を見たい」と言うとチケットを売ってくれる。そして展示場所までの道案内もしてくれる。ここはベクシンスキー専門の美術館ではなくて、建物の一角が展示室になっているという感じなのだ。

ポーランドで最大規模の展示だそう。

印刷されたものだと分からないけど、実物はとても柔らかい線で描かれていて優しい感じがした。
息子がベクシンスキー大好きなので、全部見終わるのに1時間くらい待たされた。受付で画集が売っていたので、それも購入。


外にはフードトラックが並んでいて、フリット屋があったので、ハバネロケチャップ味のソースを買ってみた。異常に熱くて、火傷した後にハバネロが襲ってきておそろしかった。

ウバーでホテルに戻り、荷造りしたりシャワーを浴びたりする。ほんと慌ただしくてイヤだ。ポーランド鉄道め!

21時くらいにホテルをチェックアウトして、ウバーで中央駅へ。

EN407 22:29〜8:35 クラコフ〜ブダペスト

指定ホームに列車が入ってきたものの、なぜか我々のタコ部屋車両が存在しない。同じように難民化したタコ部屋住人たちが車掌にすがりついている。車掌は「たぶん連結するんじゃね?」と言って手を上げているよ。
その後車掌の予言通り連結され、無事に乗り込む。我々の部屋に行くと、上段からうめき声が聞こえてきた…。

アメリカ人の夫婦が狭い寝台に圧迫されて苦しんでいる様子。彼らは盗難を心配してスーツケースまで上のベッドに持ち上げていたのだ。我々は平和な日本人だとお知らせして、スーツケースを下に下ろしてあげた。


我々は下段だからまだしも、上段はより狭いし気温も高くて辛そうだったよ。寝台はめっちゃ狭くて固くて、ちょっとウトウトすると体のどこかが痛くなって身をよじらせなくてはならない。そして「防犯上の理由から窓も扉も閉めろ」と車掌さんに注意されたので、すごい閉塞感。

近隣のマックスタコ部屋(6人部屋)には元気いっぱいの若者たちが詰め込まれていて、スピーカーからガンガン音楽流して深夜まで暴れていた。我々は警戒してドアをしっかりロックしていたけど、若者たちは開けっ放しだった。楽しそうで、ちょっとうらやましかった。


地獄のような一夜が過ぎて、微妙な距離感でアメリカ人夫婦と雑談しながらブダペスト到着を待つ。


マックスタコ部屋住人たちは、我々より手前で降りていった。若くてみんな友達ならこんな空間でも楽しいかもね。大人は絶対無理。

いやはや、苦しかったなー。なんでお金払ってこんな無意味な苦行をしているんだろう、と考え込んでしまう。ポーランド鉄道め!

次の日へ続く。

「ロシア東欧旅行12日目(2018/7/25)」への1件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です