中南米旅行 2017/8/3

〜旅程〜
成田
ロサンゼルス
マイアミ
グアヤキル
サン・クリストバル島(ガラパゴス)←現在地
ガラパゴス・レジェンド・クルーズ
サンタ・クルス島(ガラパゴス)
キト
メキシコシティ
ハバナ
ロサンゼルス
成田

8/3
今日からガラパゴス・レジェンドというクルーズ船に乗る。ホテルの目の前が船着場なので、本当ならここから乗船できるはずなのだが、団体行動を乱すことは許されておらず、わざわざ空港まで行って飛行機から降りてきたツアーの人々と合流しなくていけないのだ。日本人じゃあるまいし、なんでそんなことなかれ集団主義なのか謎。しかし1人で反逆して置いていかれても困るので、素直に空港へ向かう。タクシーで5ドル。

我々が乗るのは4泊5日の「Dコース」と呼ばれている行程。ガラパゴス・レジェンドにはAからDまで4つのコースがあり、その全てに乗船するとガラパオス諸島のほぼすべての島に上陸できるようになっているのだ。Dコースは以下のようなスケジュール。

1日目 サン・クリストバル島
2日目 エスパニョーラ島
3日目 フロレアーナ島
4日目 サンタクルス島
5日目 サンタクルス島にて下船

まずこのコース選択が大変でしたよ。だってどの島に行けば面白いのか分からないし。どれも同じように見えるし。結果的にDコースにしたのはエスパニョーラ島の評判が良かったことと、個人的にフロレアーナ島の横溝正史的なミステリアス歴史に興味があったから。それについては後ほど書きます。

なお予約はアメリカのRainforest Cruiseというクルーズ専門会社を通じてした。なぜなら特典が魅力的だったから。Standard plusの料金でJunior suiteにアップグレードしてくれたのだ。2名だと600ドル程度の割引に相当する。
ただし、英語でメールのやりとりをしなくてはいけないし、カード決済を受け付けていなくて銀行から海外送金しなくてはいけなかった。それはまあいいんだけど、一番不安だったのは、本当に当日空港でツアー客たちと合流できるのだろうか、という点だったよ。飛行機はよく遅延するし、アメリカ人の手配はなんとなく信用できないし、何か想定外の事態があった場合は英語で電話して解決しなくてはいけないプレッシャーもあるしね。そういう不安と600ドルとどちらを選ぶか、ということです。日本のツアー会社に頼めば割高だけどやっぱり安心。

空港でドキドキしながらクルーズのスタッフを待つ。約束の時間から10分くらい経過した頃、Galapagos legendと書かれたステッカーを胸に貼った中国人の団体がズラズラ現れた。よく見るとスタッフらしき人々もいる!良かった!駆け寄って「今日から乗船する者だ!」と訴えたら名簿を確認して握手してくれた。中国人の団体は本日下船した人々らしい。これから乗船する団体はまだ到着していないので待っていてほしい、とのこと。安心したのでアイスクリームを買って食べながら待つことにする。

それにしてもガラパゴスで中国人初めて見た。スタッフに聞いたら、彼らは大旅団でやってきて、ほぼ船を貸し切りにしてしまうのだそう。ガラパゴスではビジネスができないから中国人は来ないものだと思っていたよ。

さらに30分くらい待っているとようやく乗船する団体が到着した。みんなで大型バスに乗って出発。目的地はさっきまで泊まっていたホテルの目の前の桟橋だ!

というわけでホテルの目の前の船着場からゴムボートに乗ってクルーズ船に向かう。クルーズ船は大きいので、船着場まで寄せることはできない。それで沖に停泊している船までゴムボートで行き来するのだ。


船に接近中。


乗船口とフロントにはモニターが置いてあって、その日の予定が表示される。今日は乗船して荷物を部屋に置いたら船内でランチ。そのあとティヘレータス Tijeretasというサン・クリストバル島の丘の上の資料館を訪問する。


室内の様子。15平方メートル。狭いけど窓が大きいのと、全体的にとても清潔感があるので、4泊くらい我慢できそう。特にバスルームがきれい。シャワーカーテンに水垢とかカビとかナッシング。さすが高い代金徴収しているだけのことはある!

冷房が強くて船内は寒い。いつもノースのスエットとウニクロの薄手パーカーを重ね着していた。フリース着てる人もいたよ。しかし除湿されているので洗濯物が乾きやすいのは良い。ランドリーサービスもあるけど、値段高いし丸一日かかるらしいので、自分で洗った方が良い。物干しはいつも携行しているけど、ハンガーも3本くらい持参すべきだった。ハンガーがクローゼットに固定されているタイプもよくあるし、この船のようにハンガーが付いていない事もあるからな。クリーニング屋さんでもらえる針金の細いやつが一番軽量コンパクトでいいと思う。


今回ハンガータイプの洗面ポーチを携行していたおかげで、船の中で快適だった。テーブルに置いていたボトルは揺れで全て落下したよ。場所の節約にもなるし。船旅には絶対ハンガーポーチがオススメ。


なにげに便利な小型スピーカー兼充電ステーション。


可愛いオリジナルの水筒がもらえる。


飲み水は船内の浄水器からくむ。


階段にはガラパゴス動物の銭湯画みたいなもの。


ラウンジ。翌日の上陸ツアーの説明会もここで行われる。パーティー会場もここ。


船内はダーウィン推し。ダーウィンの写真や書簡をデザインしたインテリアが可愛い。


パソコンと本が置いてある小さいライブラリー。


有料Wifiは一応あるけど、料金高いし微弱なので使わないほうがいいと思う。


航路マップ。


小さい売店。最低限のものしか売っていない。お土産も貧弱。


無料お茶&おやつコーナー。コーヒー、紅茶、ハーブティー、オレオ、クラッカーなどが置いてある。


10メートルくらいの小さいプールとジャグジーもある。でも泳いでいる人見かけなかった。アクティビティが過密なので、船内で遊ぶヒマはあんまりないかも。


小さいけどおしゃれなジム。


食堂。
まずここでランチを頂いた。ブッフェ方式だけど、とても美味しかった。給仕も高級ホテルみたいに丁寧。毎回ランチの時に夕飯のプリフィックス・コースのどれを選ぶか聞かれた。
レストランは相席だと聞いていたのでドキドキしていたのだが、何と日本人が我々以外に2組も乗っていた。日本人グループで集めてくれたので、久しぶりに日本人と会話できて嬉しかったよ。どちらもとても感じの良いカップルで、私は色々お話してみたかったのだけれど、先方はあまり我々とお話したそうな感じでもなかったので、ほどほどに…。
そういう経験がたくさんあるわけではないんだけど、例えばケニアのロッジで出会った日本人とは仲良くなって、今でも交流が続いている。秘境で同宿する日本人ってやっぱり属性が似ているし「そういう場所で出会った」という希少性だけでも仲間意識が芽生えると思う。ガラパゴスのクルーズ船で出会うなんて絶対気が合いそうだと思ったんだけど、みんなが旅先で出会いを求めているわけじゃないんだね。

ランチの後、再びゴムボートに乗って上陸。さっきと同じ場所にな。
そしてバスに乗ってティヘレータスへ向かう。

あんまり時間がなくて、丘の上から記念写真を撮るのみ。
資料館もやや駆け足。


我々のチームのガイド。ゲストは4つのグループに班分けされる。Albatrossチーム Boobyチーム Comorantチーム Dolphinチーム。我々はComorant=コバネウチームである。アクティビティは基本的に全てチーム毎に班行動をする。

資料館にはフロレアーナ島の連続殺人事件のエピソードも派手に展示されていた。


1929年、フロレアーナ島に最初に移住したのはナチュラリストで医師のカップル2人。この2人が書いた風土記に惹かれたウィトマー家がドイツからこのフロレアーナ島に移住したのは1930年。当初は洞窟で生活していたのだという。そこまでしてここに移住する家族というのも何やらミステリアスなのだが、1936年には3人の愛人を連れた謎の女王蜂が上陸。これ以降失踪と殺人が相次ぐ。ナチュラリストの1人は毒殺され、相方はドイツに帰国したものの、その後死亡。女王蜂と愛人の1人も失踪。残された愛人も死体で発見される。そしてウィトマー家だけが生き残ったという…。
殺戮の生き証人であるウィトマー夫人は2000年代まで生きていたってよ。そして今は夫人の娘と孫がホテルを運営しているという。観光客は普通にそのいわくつきホテルに泊まれる。なんでウィトマー家だけが生き残ったのか?実はウィトマー家が殺人一家だったんじゃないのか?我々は殺人狂一家がもてなしてくれるホテルに泊まれるという事なのか?妄想が渦巻く島なのである。

実はフロレアーナ島だけでなく、サンクリストバル島にも殺戮の歴史がある。最初に入植した農場経営者が労働者に虐殺されたりしている。孤島って狂気を増幅するんですかね。ガラパゴスは人類の歴史もかなり興味深い。

駆け足で観光して、また桟橋に戻る。10分くらい買い物タイムがあったので、ダーウィンの顔がプリントされた買い物バッグを購入。
サン・クリストバル島って超素敵な場所なのに、ゲストの皆様は飛行機で到着してすぐクルーズ船に乗り、島の観光はほとんど出来ないんだよ。Mottainai! ここまではるばる来たのだから、絶対に島に滞在した方がいいよ!


こんな素敵なビーチをスキップするなんてありえないよ!


ベッドから部屋を見たところ。ここは3人で泊まることもできる部屋で、その場合ソファがベッドになる。

夜ご飯も超美味しかった!美味しかったのだが、やはり船酔いがちょっとヤバい。私は小食なのでコース料理を食べきれることはないのだが、船酔い気味なので半分以下しか食べられなかったよ…。とっても美味しいのに!クルーズ船って普通は食べ物マズイじゃないですか。しかもガラパゴスですよ。物資の供給は安定しないはず。どうしてこんな洗練された美味しい料理が出せるんだろう?

とりあえず横になっていれば船酔いもおさまるだろうと楽天的にかまえて就寝。その考えが完全に甘かったことを後ほど思い知らされる。

次の日を見る

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