2021軽井沢クマサファリ旅

軽井沢でクマ狩り(ウォッチング)をする。1年間に8日間しか催行されないツアーなので、緊急事態宣言といえどもキャンセルするわけにはいかない。

北陸新幹線で軽井沢へ向かう。

早稲田大学本庄キャンパスがかっこいい。駅前が全てモダンな美しい景観。こういう田舎に突然現れるアカデミック施設のユートピア感が好き。

宿泊先は軽井沢駅から徒歩でアクセスできるホテルグランヴェール旧軽井沢。スーパーも目の前にあって便利。

ゆったりした間取りのビジネスホテルという感じ。

住宅地ビューが面白い。

図書コーナーがある。宿泊客が置いていった本も多そう。

無料のお茶コーナーと暖炉。冬は素敵そう。

どこかに行くのは面倒なので、夕飯は目の前のコンビニで買ったおにぎり。

2日目。

コロナ禍なので朝食はお弁当を部屋に届けてくれた。

バスケットかわいいし、マイペースに食べられて良かった。

タクシーを呼んでもらい、星のや軽井沢のアクティビティーセンターに移動。

今回のクマ狩りは、星のやのナチュラルツアー組織ピッキオの主催。ガイドはクマの専門家の田中純平さん。彼はクマと人間の共生を地道な活動で支えており、今では世界中からクマと人間の共生について習いに来る人がいるみたい。いろいろと興味深いお話をしてくださったよ。

田中さんとベアドッグのタマさん。

ベアドッグはクマを追い払う仕事をしている。愛玩犬ではなく、仕事にプライドを持っている種族なので、あまり人間とベタベタしない。とはいえ社交も業務の一環だと理解しているので、失礼にならない程度にお客さんの相手もしてくれる。自分は広告塔だという自覚もあり、写真を撮る際は横に並んでポージングもしてくれる。

ベアドッグについて | 特定非営利活動法人ピッキオ

ハンドラーであるクマ専門家の田中さんの指令には間違いなく従うけれど、その絆は仕事ありきなので、常に田中さんがボスとして仕事を与え続ける事が大切なのだそう。ベアドッグは人間に依存しなくても勝手に狩猟して森で生きられるので、人間に媚びる必要がなくて、仕事がなくなれば自分のミッションは終わったと解釈してプイッと消えてしまう可能性もあるという。そういう野生的な気高さがにじみだしていて、萌え…。私は自他共にみとめるねこへんたいだけど、実は犬も大好きなんですよ。

実は軽井沢近辺だけで年間160回くらい罠にかかったり民家の近くに現れたツキノワグマが確保されているんだけど、やむを得ず殺処分になる個体はその中で1頭くらいなのだそう。これはかなりすごい事で、もちろん殺すのが一番簡単かつ経済的な解決方法なので、普通は殺されるケースがもっと多い。

軽井沢では田中さんらの長年の尽力で「クマと共生する」事をブランド化する方針になってきているのだそう。素晴らしすぎる。きっとくだらない政治的な戦いもたくさんあったと思うんだよね。今でこそSDGs=企業価値みたいな風潮があるから追い風かもしれないけど。

星のやも偉いね!。星のやってなんかマーケティング臭強すぎて好きになれなかったんだけど、こういうプロジェクトのパトロンになったりするところも、ある意味マーケティングセンス高すぎ。 時代を先取りしている。星のやは海外で人気のあるスタイルをローカライズして取り入れるのがうまい。野生動物保全〜ゲストを啓蒙するみたいな事も海外の高級エコロッジでは昔から行われている。日本はnoblesse oblige思想ナッシングなので、そういう意識高いホテルがなかなか受け容れられないけど、星のやが日本で上手にやってみせて経営的に成功すると、他の国産ホテルたちも模倣するだろうから星のやは偉大。応援したい。

車でクマ狩りエリアへ移動。

ちょっとした登山をする事になる。

プライベートツアーで私と姉の2人の予定だったのだけど、急遽参加した方がいて3人になった。私が最年少なのに一番体力がなくて、ずーっと皆様の後ろからなんとかついていった感じ。ハイキング好きなんだけど、一緒に行動する方がいると私のペースに合わせてもらう事になり申し訳ない気持ちになってしまう。

危険な道とかはないけど、私にとってはけっこう過酷な行程だった。


浅間山をのぞむ。クマ視点で山の上から人間の町を観察するのも興味深かった。クマから見ると、町は森を分断しているので、出てきてしまうの当たり前なんだよ。もしも別荘地に大型犬が放し飼いされていればクマと棲み分けできるはずだけど、犬の放し飼いも「危険だから」認められないのだそう。なんか人間は要求がわがまますぎると思う。クマと出会いたくないなら都会に住めばいいし、自然が好きならクマのリスクも受け容れるべきじゃないかな。

断崖の端っこに命綱付けて座って双眼鏡でクマ探しする。

ミミズみたいなのはヒル。初めて見た。ガイドさんが吸われそうになっていた。

星のやエリアの人気パン屋が作ってくれたお弁当。すごく美味しい。

自家製ハーブティーもいれてくれた。

肝心のクマは結局観られなかったんだけど、動物サファリはそれが当たり前なので良い。お弁当待ってトレッキングするの楽しかった。

注意点としてはトイレがないです。がまんできない場合はしげみでする事になる。山を汚さないためにも、下半身露出しなくてすむためにも、携帯トイレを持っていった方がいいかも。星のや出てから山を降りるまでトータル5時間くらい。

クマの痕跡は見つかる。

シカみたいな動物の気配もあった。

星のやに戻っておやつ。

軽井沢の星のやエリアはとても快適。ここは東京の飛び地なので、東京の人が安心して過ごせる田舎だね。スケールのでかい井の頭公園みたいだ。ガチ田舎を求めている人にはチャラくて物足りないかもね。

夕飯はお蕎麦。

モンベルってデザインやぼったいけど、高品質で安い名品多い。この5本指靴下は、中厚で締め付け感がないのが気に入っている。汎用性高い。今日もこの靴下のおかげで足のダメージが最小限におさえられた。

翌朝、東京に帰還。

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